ブリストルにて世界にその名を轟かせたサウンドシステム・ユニットのメンバーとして80年代から活動を続ける伝説的人物のシークレット・プロジェクトDJ Nature。自身のアイデンティティーはポスト・パンク、ニューウェイヴ、ダブを中心にしつつも、映画Wild Styleの影響を受け、エレクトロ、ヒップホップへと傾倒。彼は音楽のクロスオーヴァー化の先駆者的存在であり、究極のミクスチャー・サウンドを創り上げたアーティストといえよう。その後、ニューヨークに活動の拠点を移し90’sハウスやディスコ・スタイルを継承すべく始めたDJ Nature名義では1992年にBlack Labelからアルバム『Ruff Disco』をリリース、更にUKの〈Tomato records〉からも多数の楽曲を残し、一躍アンダーグラウンド・シーンの寵児に。その多大なる人気にも関わらずDJ Natureとしてのプロジェクトは一旦休止することになるが、20年後に突如として活動を再開。2010年のTop 10 Records of The Yearにノミネートされた「Everyone」を含む『Fwd Evr e.p』を〈Golf Channel Recordings〉より発表。日本においても〈Jazzy Sport〉より、過去に自身の別名義でリリースしたアルバム『Suntoucher』をDJ Nature名義でリワークするという趣向に富んだ作品と、デトロイトのビートダウン・サウンドと共振した『Let The Children Play』を2014年にリリース。2023年には同じく〈Jazzy Sport〉より、9年ぶりとなるフルアルバム『Otherwhere』を発表。本アルバムは早くも2023年アフロ・フューチャリズムの決定版と称された。
DJ NATURE
更新日:2023/10/09