モータウン黄金期を支えた伝説的ドラマーを父に、グラミー賞受賞ドラマーを兄に持つ音楽一家に育ったサンダーキャットことスティーブ・ブルーナー。4歳の時からベースをはじめ、すでに10代でリオン・ウェアを筆頭に数々のソウル~ジャズ・ミュージシャンのバック・バンドで活躍しながら16歳の時からLAハードコア・バンドの代表格スーサイダル・テンデンシーズに加入。フライング・ロータスの諸作への参加がきっかけで、異能にして天才ベーシストとして一挙に世にその名が知れ渡り、11年にはデビュー作『ゴールデン・エイジ・オブ・アポカリプス』をリリースし多くの賞賛を浴びた。ハービー・ハンコック、ロバート・グラスパー・エクスペリメント、エリカ・バドゥ、スヌープ・ドッグ、デーモン・アルバーンやトニー・アレンなど錚々たる面子とライブやレコーディングで共演。さらに、2012年11月にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズのスタジアム・ライブに飛び入り参加し名曲「Give It Away」をメンバーとともに演奏するというジョージ・クリントン以来の快挙を果たす。2013年リリースの二作目『Apocalypse』では、その超人的ベース・プレイは勿論、初期スティービー・ワンダーを彷彿とさせる蒼い美声を披露、ディスコ、ソウル、ジャズ、ファン ク、ヒップホップ、エレクトロニカを解体し、全く新しい次元で融合させた2013年を代表する傑作となった。 その後も、フライング・ロータス諸作を始め、ケンドリック・ラマー『To Pimp A Butterfly』、カマシ・ワシントン最新作『The Epic』にも参加。神憑った演奏スキルと並外れた宇宙的感性の両方を兼ね備え、人気、実力、注目度のどれをとっても第一級のベーシストとして新世代ジャズアーティストとして時代を牽引する存在となっている。
THUNDERCAT
更新日:2024/11/02