監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉、川井田博幸
撮影:岩田まき子
制作:グループ現代
◎写真協力:森住 卓
世界で初めて原爆が投下されてからすでに57年、経った。ヒバクシャはこの57年をどう生きてきたのだろうか。原爆の体験はこの間、日本や世界の人々と共有されてきただろうか?ヒバクシャとはどのような存在なのだろうか?
この疑問は98年、イラクを訪れ、湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾により白血病を病んだ多くの子供達に出会ったことから始まった。彼等は世界から隔絶し、自分に何が起きたのか語る言葉を持たず、十分な医療もなく、そして私の目の前で亡くなって行った。その中の一人、14才の少女、ラシャは「私を忘れないで」とメモを手渡した。ここから私のヒバクシャの声を聞く旅が始まった。広島で被爆した医師、肥田舜太郎は85才の今もヒバクシャの医療と人権の回復に情熱を傾けている。被曝体験から肥田医師は微量の放射能がもたらす危険を訴えてきた。肥田医師の活動を通して、人類史上稀に見る悲惨な体験から日本のヒバクシャが獲得した、アイデンティティ、そしてその魂のメッセージを探る。また一方で肥田医師の警告する微量放射能の被害は核開発、核実験、原発によって世界に拡散している。長崎に投下された原爆のプルトニウムを生産したアメリカのハンフォードでは50年以上も大量のプルトニウムを製造する過程で世界でも最大量、高濃度の核廃棄物の汚染にさらされてきた。そこに住む住民もまたこれらの放射能によってヒバクシャとなっている。この映画では核の被害者を等しくヒバクシャと呼びたい。放射能は目に見えないが確実にこの世界を汚染し続けている。だからこそ、今、ヒバクシャの声に未来へのメッセージに耳を傾ける。
¥1,500 inc.1drink
※前売りメール予約→ticket@metro.ne.jpで受け付けています。
前日までに、公演日、お名前と枚数を明記してメールして下さい。
※尚、予定枚数に達し次第受付終了とさせて頂きますので、何卒ご了承下さい。
キャンセルも基本的にお断りさせて頂きます。
本来あるべき姿のHip Hop文化を継承するべく、それぞれの要素を巧みに取り込み、次世代へと繋げる創造的磁場空間。今宵は、大阪濃厚名物イベント『ほたえな』のレジデンツで新作MIX CDをドロップしたDJ TSUJIが参戦、ゲストMCにBONGBROS.よりターキー&小鉄が!!OPEN MICも有!!
(CHIKAMICHI RECORDING/ほたえな)
Club Musicを軸にルーツ音楽、JAZZ、HIPHOP、現代音楽、Dub、Electonica、KrautRock、コラージュ、即興音楽などの音楽から影響を受け、独自の視点でアウトプットする関西を中心に活動するDJ/Track Maker。GEBOなどがシャウトで参加し、関西のストリート・カルチャーを表現したMIX CD 「反対性理論」、またZooooo.jpのMix CD/DVD部門Weekly Chart初登場2位を記録した、ストリート・ブランド 〔玄〕 とのコラボレーションMIX CD 「CHIKAMICHI」といった2作の内容、セールスともに全国のヘッズに強烈なインパクトを与えた。近日発表されるMIX CD 「The Past」や、それ以降もシングル12”や参加作品など未発表のリリースが待ち構えており、発表が待たれている。
■Release■
DJ TSUJI 「The Past」 (MIX CD) CHIKAMICHI RECORDINGS cmr-003
〔The Past〕と題されたDJ TSUJIによるMIX CDがついに解禁。ビート・ダウン、Electronica Beats、HIPHOPが流れるままに当てはめられていく今作、援護するMCのエッジの効いたリリックが作品をより一層際立たせている。まず特筆すべきは、GEBO、INDENといった日本でも突出した才能を持つ二人のMCによるメッセージ性の高いシャウトがここに残されたという事実。前者は、Kettelの変則ビートの上でポエトリー、ラップを巧みに使い分けるスキル巧者ぶりを存分に発揮し、どんな状況になろうとも創造を絶やさない強い決心を表明した。また後者はPrefuse 73の情緒豊かなトラックにはまる見事なフローと圧倒的存在感で、自然体に身をまかせる自身の心境をごく自然に綴った。お互い趣は違えど聴き手の脳裏に焼き付ける傑作となった事に変わりない。他にも独特のライミングで異彩を放つ北九州の奇才・LEEのシャウト〔闇の自由〕や、クラブ・シーンや同業者を痛烈に皮肉ったHIROFUMI(SOUL EATER)による未発表曲〔Changes〕、また初収録となる自身の楽曲、〔February Revolution〕〔Theme from Not Six〕などエクスクルーシヴ満載。アート・ワークには新鋭・画家、足立大地を起用。〔The Past〕、すべてはただの幻想、すべてはただの真実。すべてはただの時の欠片・・・
『メトロ大學 緊急上映会』
東日本大震災による福島第一原発の事故によって、全ては遠い国の誰かの物語ではありえなくなったしまった。これは被災者の方々だけでなく私達現代を生きる一人一人に鋭く問いかけてくる現実です。
多くの表現者達は声を挙げ続けていました。2006年に青森県六ヶ所村の核燃料再処理施設の現状を知ってもらう為、坂本龍一氏、Shing02氏、Christian Fennesz氏ら多くのアーティストが『STOP-ROKKASHO』プロジェクトを立ち上げ、映画『ヒバクシャ~世界の終わりに~』で放射能汚染ついての作品を発表していた映画監督の鎌仲ひとみさんは六ヶ所村の再処理工場を舞台にする映画『六ヶ所村ラプソディー』を発表し、精力的に活動をされていました。
今、山口県祝島とスウェーデンの原発建設を主題に、未来のエネルギーと生物多様性について描いた鎌仲ひとみさんが監督し、Shing02がサントラを監修した最新作『ミツバチの羽音と地球の回転』が日本各地で上映され、静かに、そして確実に多くの方々に波紋を投げ掛けています。
今回メトロ大學では、この問題について多くの人が気付き、自分なりに考える契機となった作品『ヒバクシャ~世界の終わりに~』、『六ヶ所村ラプソディー』の上映会を2夜に渡って緊急開催します。両夜とも、鎌仲ひとみ監督によるアフタートークも予定しております。
実の多くの示唆の富むこの映画を、是非多くの人に見て頂き、考えるきっかけとして頂きたいです。311以後を生きる、これからの私達自身をしっかりと見つめる為に。
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「311以後を生きる」
福島原発の事故によってすでに膨大な放射性物質が環境に放出されてしまった。放射性物質は自然循環に入り込み、私たちの元へとやってきた。
「ヒバクシャー世界の終わり」で私はヒロシマ・ナガサキ以降にうまれた新しい「ヒバクシャ」にイラクで出会った。石油争奪戦争に打ち込まれた原子力産業のごみから作られた劣化ウラン弾がイラクの子供たちから命を奪っていた。遠いイラクで起きていることと私たちが日本で毎日電気を使う生活がつながっていることをあまりにも多く人々が知らなかった。
原子力発電に頼ることの内実、意味を「六ヶ所村ラプソディー」で問いかけた。原発の正体、放射能汚染の危機を知ってもらいたかった。
そして、「ミツバチの羽音と地球の回転」で原発から足を抜く希望を描いた。希望へと至る道程には絶望が埋め込まれている。そこを経ることなくして希望を手にすることはない。二本の映画を観て311以降に生きることの意味を見出していただきたい。そして考えていただきたい私たちはこれから何をするのかを。
メッセージ:鎌仲ひとみ