1959年横浜生まれ。音楽家。十代を福島市で過ごす。常に同時進行かつインディペンデントに即興演奏やノイズ的な作品からポップスに至るまで多種多様な音楽をつくり続け、その活動範囲は世界中におよぶ。映画音楽家としても数多くの映像作品の音楽を手がけ、その数は70作品を超える。近年は「アンサンブルズ」の名のもとさまざまな人たちとのコラボレーショ ンを軸に展示する音楽作品や特殊形態のコンサートを手がける。また障害のある子どもたちとの音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトにも力をいれて いる。
2011年の東日本大震災を受け、遠藤ミチロウ、和合亮一とともに「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げる。2012年芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。2013年NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」の音楽を担当。著書に『MUSICS』(岩波書店)『シャッター商店街と線量計』(青土社)など 。
香港を拠点に、実験的な電子アートと即興音楽の分野で活動する音楽家、キュレーター、プロデューサー。彼の音楽は、DJ、楽器デザイン、即興演奏を組み合わせた独特の実践のもとに成り立っている。アムステルダムのSTEIM(スタイム電子音楽研究所)で7年間アートディレクターを務めたほか、ヨーロッパ、アジア、アメリカ各地の国際フェスティバルやライブ会場での演奏多数。これまでに、4枚のソロアルバムをリリース。ニューヨーク・タイムズ、オールアバウト・ジャズ、ザ・ワイヤーの各メディアにレビューが掲載されている。
シンガポール在住の音楽家、サウンド・アーティスト。シンガポール国内外で幅広く演奏活動や展示などを行っている。哲学や文学、映画、カルチュラル・スタディーズへの強い関心から、チーワイの作品には、文献に基づくアイデアやコンセプトを記憶・喪失・不可視性といったテーマに融合させた表現が見られる。大友良英(日本)、リュウ・ハンキル(韓国)、ヤン・ジュン(中国)と結成した「FEN」(Far East Network)のメンバー。また、シンガポールの前衛的・実験的ロックバンド「The Observatory」のメンバーでもある。
韓国大田生まれ、ニューヨーク在住。彼女は現代のチェロ演奏技術を突き詰めつつ、コラボレーションと作曲を通してジャンルの境界線を曖昧にする作品を製作。その音楽は、雑音、拡張技術、ジャズ、クラッシック、韓国の伝統音楽やポップスから描かれる。ニューヨークに移った2000年以来、Lasse Marhaugプロデュースによる最新のソロ・レコード「Ghil」(EditionsMego/Ideologic Organ)、「Noisy Love Songs(for George Dyer)」(Tzadik)など、20作以上のアルバム製作に参加。Laurie Anderson、David Behrman、Mark Fell、Douglas Gordon、Jenny Hval、Vijay Iyer、Christian Marclay、Ikue Mori、Stephen O'Malley、Jim o'Rourke、Evan Parker、Wadada Leo Smith、C Spencer Yeh、John Zornなど幅広いたくさんのアーティストと演奏や録音をしている。「Foundation For Contemporary Arts Grant」(2010)、「Doris Duke Performing Artist Award」(2015)を受賞。1998年にバークレイ音楽院から現代作曲と製作そして映画音楽により二重学士号を、そして2000年にニューイングランド音楽院から現代即興の修士号を受けた。
1983年デンパサール生まれ。さまざまなメディアで活動する。インドネシア芸術インスティテュート卒、ジョグジャカルタ在住。版画を学び、インドネシア、シンガポール、オーストラリア、韓国、フランスで個展やグループ展を開催。現在はジョグジャカルタの若手アーティスト集団「ACE HOUSE COLLECTIVE」やノイズ/実験音楽家集団「JOGJA NOISE BOMBING」で活動する。2004年から「BLACK RIBBON」「LIWOTH」「THE SPEKTAKULER」「PUNKASILA」「FECES ANATOMY」「SULFUR」などたくさんのバンドやプロジェクトで活動。「NEXT TRASH」「JOGJA NOISE FEST」などの実験/ノイズ音楽イベントを開催。2004年から個人プロジェクトでは「SODADOSA」と言う名前を使う。ライブや国内外のアンダーグラウンドレーベルからのアルバムリリースなどの活動を行い、リリースタイトル数は50作を超える。多様な楽器やテクニック、録音技術、様々なバックグラウンドやスタイルを持った他のアーティストとのコラボレーションをドローン、ダークアンビエント、ハーシュノイズのスタイルでおこなっている。
台湾の台北の女の子。最初のソロではベンベンと名乗り「No-Fi, No Fiction」などを2010年にリリース。その後台湾で、シュゲイザーのカルテット「BOYZ&GIRL」に参加、デビューアルバムは北京のレーベル「Maybe Mars」からリリースされた。2010年後半北京に移りバンド「Carsick Cars」に参加しドラムとバックボーカルを担当。翌年の「SXSW」に参加したが、その直後、ベンベンは以前のプロジェクトの再起動と新しい素材を書くために台湾に戻った。2011年9月北京でフルバンドとしての「スキップ・スキップ・ベンベン」を組むもバンド内の衝突や責任の中でベン・ベンは台湾に戻り、「スキップ・スキップ・ベンベン」の現在の形を見いだすのに時間を掛けた。しかし冬にほんの数日で9曲入りのLP「Sacrifice Mountain Hills」を製作、翌年の終わりに静かにリリースした。2013年2月14日に「My Bloody Valentine」の台北でのコンサートの前座を務める栄誉を得た。2014年に「Sacrifice Mountain Hills」の日本バージョンを「Tower Record Japan」と「Hands and Moment」レーベルからリリース。3rdアルバム「Mirror in Mirror」を2015年12月に中国のレーベル「Maybe Mars」と台湾のインディーレーベル「22 Record」からリリースする。
ミクストメディア音楽家、伝統的な打楽器演奏家。ハノイ演劇学校で伝統的な打楽器の演奏を学ぶ。1989年から1994年までベトナム国立Cheo劇場、現在はCompany Ea Sola、ハノイCheo劇場の団員を務める。1995年から現在まで、世界各地のフェスティバルや劇場でパフォーマンスをおこなっており、2015年は「Broken Legend music with Luong Hue Trinh in Punkt festival」(クリスチャンサン/ノルウェイ)「SONIC CULTURE OF VIETNAM - THE PAST AND TODAY. A sonic research with Kim Ngoc Tran for the " AS (EARS) Project" of Siam Museum Bangkok」(バンコク/タイ)に参加した。
古箏演奏家、教師、実験者。古箏の文化的な魅力を維持しながら、現代的な芸術形式の発展に努める。10歳から古箏を始め、以来、「Spotlight Singapore」(モスクワ)「WOMAD」(シンガポール)「Bydgoszcz Musical Impressions」(ポーランド)など国内外で演奏を行う。シンガポールのシンガーソングライターのDick Leeやシンガポール文化メダル受賞者のIskandar Ismail、国際的に活躍するDavid TaoやGuy Manoukianの活動にも参加。音楽芸術家集団「SA」のメンバーとして、民俗楽器とエレクトロニクスを織り交ぜ、情熱的な音楽家とともに国内とフランス、中国、タイ、アメリカなどで活動。古箏を用いたエレクトリックエフェクトによる音響体験の実験と異なるアンビエンスの創造と向上の実験を続けている。
高校時代にWindowsのPCを用いてPowertabというソフトで方法を学び、曲作りを始める。その後、PCで基礎的なDAWと声、ギターをVSTIを使った作曲を開始。「Jryntanakai」というバンドをバンコク大学の学生時代に結成。声とギターをVSTIでミックスし、ライブパフォーマンスを行うためにシラパコーン大学からきた友人と録音した。「Jryntanakai」は「Fat Festival 10」のアーティストリストに入り、タイ周辺の若手アーティストを発掘するためのコンペで、Fat RadioとCornettoによってつくられたプロジェクト「Kon kon kon」の最終5バンドに選ばれた。
SO:ON Dry Flowerによるコンピレーション「Ghosted Note 2」としてリリースされた「Jryntanakai」のシングル「Knowledge」は、「FatAward」の新人アーティストの新曲賞にノミネートされたが、その後バンド活動を休止。「Jryntanakai」での活動の中で、音楽や実験音楽の興味を拡げるたくさんの人と出会い「PLERN PAN PERTH」を結成、2015年ミニアルバム「Hidden Home」でデビューした。「The Orange Rolls」のPipeとのバンドプロジェクト「l _ / \ - l _ / \」でも活動している。
香港生まれ。作品はインスタレーションとパフォーマンスをベースにしている。自然音に関心を持ち、且つ、特定の方法で都市の中にあるノイズに魅せられた。最近のパフォーマンスとインスタレーションは可聴周波数と電磁場の関係に焦点を当てている。音と光のパフォーマンス「delight」は台湾、韓国、マカオ、香港で上演している。
即興サキソフォン演奏者、オーガナイザ−。「Utech Records」(アメリカ)「Dream Sheep」(イタリア)からアルバムをリリースしたノイズバンド「Klangmutationen」の木管楽器演奏者だった。デビューLPはフランスの「Doubtful Sound」からリリース。Darren MooreとBrian O'Reilyとの即興トリオ「ame of Patience」は、日本、シンガポール、スリランカ、タイをツアーした。2015年にデビューアルバム「Trial and Error」を「Herbal International label」(マレーシア)から、そしてLP「The Bad Sleep Well」を自主製作した。 「Kuala Lumpur Experimental Film, Video & Music Festival」 (KLEX)のプロジェクトである、即興に焦点を当てる月次の音楽とパフォーマンスのシリーズ「Serious Play Improv Lab」(SPIL)のキュレーターでもある。
1994年生まれ福岡県大牟田市出身21歳。2009年、ノイズユニット「電子卓上音楽団」に参加、以後「電車たくあん」名義で活動。2010年、ジャンクポストパンクバンド「白痴」にドラマーとして正式加入。2011年、音楽とパフォーマンスで自己の持つ世界観を表現し「TOKOTOKOTONNTOKO'S」を結成。2013年、フランスはマルセイユにて「L'Expérience japonaise」に参加 ポールダンサーメガネと芸術家片山真理との即興パフォーマンスを行う。2014年、MPC500によるサンプリングとキーボードを使ったソロ活動を開始、エッセイスト能町みね子が雑誌「装苑」にソロ活動を紹介する。2015年2ピースバンド「乾いて候」を結成。全ての活動が現在進行形にて現在に至る。
<http://www.parallaxrecords.jp/>
ポータブルプレーヤーやエフェクト等により独自のターンテーブル奏法を模索/追究し続けるエクスペリメンタル・女性ターンテーブリスト。2008年北欧ツアー、2009年 ericM、Martin Tetreault、Ignaz Schickらのターンテーブリスト達とのヨーロッパツアー、2014年2月にロンドン、2015年3月にメキシコで「multipletap」に参加。2015年10月フランス Instants Chaviresで演奏後、スイスのフェス「LUFF」に参加。1998~2009年は、実験ターンテーブルユニットBusratchとして活動し、2001年シカゴ現代美術館でクリスチャン・マークレイらと共演するなど国内外の美術館やフェスに参加。
大阪アンダーグラウンド・シーンの特異点とされる「bonanzas」のボーカリスト&パフォーマー。呪術的・原始的・土着的なシャウト&スクリーミングが特徴。90年代から現在まで様々な活動を行っており、「bonanzas」結成前には「SPASMOM」、「SUSPIRIA」、「NASCA CAR」、「BISCO」等のバンドでボーカル&リーダーを担当。その他数々のアーティストとのコラボレーションも精力的に行ってきた。ソロでは、マイクロフォン・壊れたCDJ・カセットテープウォークマン・エフェクターを駆使してランダムに湾曲させ骨折したかのようなビートや歪んだループ音響をバックにボイス・パフォーマンスが完全支配するサウンドが特徴。只今、ヤスシsoloセカンド作、別プロジェクト「DANTEFONE」のアルバム、「bonanzas」のセカンドアルバムなど鋭意製作中。
<http://wadashinji.com/>
大阪を拠点にアブストラクトバンド「巨人ゆえにデカイ」、ノイズロックバンド「DMBQ」のドラマーとして国内外で活動。平行してソロ、プロデュース等複数のプロジェクトを複数のバンドと同軸に活動。近年は2001年から続く自身のロックプロジェクトワダロッカーズで2013年宮本杜朗監督映画『太秦ヤコペッティ』の音楽を制作、音楽作品用に編集した音源「ワダロッカーズ10の演奏する太秦ヤコペッティ」を発表、同映画の主演も務める。2014年ドラムとアンプを使った新旧ソロ音源を「PANACUT8/PANA8」として日野浩志郎(goat/bonanzas)のレーベルbirdFriendからリリース、立体作品「ドルムボル」展示など。2015年詩人辺口芳典、美術家水内義人のプロジェクトDGAで日米カナダ11公演に参加。1981年大阪府出身、音楽家/ドラマー。
http://shimtatsuya.click/
Made in Kyoto! 97年よりDJ、イベント制作スタート。
これまでに、浅野忠信/チバユウスケ(The Birthday)/綾小路翔(氣志團)/VERBAL(m-flo)/いしだ壱成/リリー・フランキー/KenKen(RIZE)/10-FEET/稲川淳二などとの共演や、自身のパーティーに「野性爆弾 / 笑い飯 / ジャルジャル」などお笑いも呼べば、「SU(RIP SLYME) / IMALU / 儀間崇(MONGOL800) / 中田クルミ」とメジャーアイコンも呼ぶなど、振り幅が広すぎて怒られる。
05年より自身も参加するご当地アイドル「WOW WAR TONIGHTS」をプロデュース。
音楽家の大友良英氏がアーティスティック・ディレクターをつとめるプロジェクト「ENSEMBLES ASIA」(アンサンブルズ・アジア)が手掛けるイベント「Asian Meeting Festival」(アジアン・ミーティング・フェスティバル)が2016年も6日間に渡って東京/神戸/京都の三都市で開催、その最終日-6th Day-に京都メトロ公演が決定しました。
アンサンブルズ・アジア/ アジアン・ミュージック・ネットワークは、アジアの音楽シーンの中で伝統的な価値観や商業主義に捉われることなくユニークな活動をしているアーティストたちをつなげることを目的とし、2014年にアーティスティック・ディレクター大友良英を中心に2人のプロジェクト・ディレクター、シンガポールの音楽家ユエン・チーワイと香港を拠点に活動するdj sniffによって立ち上げられ、昨年にはアジアン・ミーティング・フェスティバル2015を開催、東南アジアから10人の音楽家を招聘して、映画上映とコンサートを含む3公演が実現しました。東南アジアの国々の音楽家が、日本で初めて、日本のさまざまな音楽家と即興でセッションするこのプロジェクト、多様なバックグラウンドを持ったアーティストたちが共に新たな音楽の可能性を追求するという実験的なコラボレーションでありながら、昨年の公演では初顔合わせとは思えない奇跡的なセッションが展開され、アジアのミュージックシーンの多様性、懐深さから音楽自体の可能性まで思わせる夜となりました。
既に日本だけでなくインドネシアを始め、それぞれの都市でお互いを招待してのイベントがスタートするなど大きなうねりを生み出しつつあるこのプロジェクト、日本でも昨年の成功を受けて今回は東南アジアだけでなく、東アジアの各都市からも個性的な音楽家を招聘し、新たな音楽の想像を行っていきます。グローバル化が唱えられ均一化して行く社会からこぼれ落ちる濃密な何か、それぞれのバックグラウンドを持ち、かつ唯一無二な活動をしている生粋のアーティストたちがステージ上でいかに共通の言語や音楽性を見出すのか、その豊饒な音楽の対話を是非体験しに来て下さい。